犬種の10グループ分け一覧|JKC分類をわかりやすく解説

犬は世界中で数百もの犬種に分かれ、それぞれが異なる役割や性格の特徴を持っています。

国際畜犬連盟(FCI)に準拠するジャパンケネルクラブ(JKC)では、犬種を10のグループに分類しており、この区分を知ると犬種ごとの魅力や歴史がよりわかりやすくなります。

この記事では、その10グループを順に紹介し、犬をより深く理解するためのヒントをまとめました。※各グループの犬種数は2026年4月28日時点のJKC犬種紹介掲載内容に基づきます。

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JKC犬種10グループ早見表

まずは、JKCの犬種10グループを一覧で確認してみましょう。各グループは、犬種の役割や歴史、体の特徴などによって分けられています。

グループ分類名どんな犬?代表的な犬種
第1グループ牧羊犬・牧畜犬羊や牛などの家畜をまとめる犬ボーダー・コリー、シェットランド・シープドッグ
第2グループ使役犬番犬・警護・作業などで活躍してきた犬ドーベルマン、グレート・ピレニーズ
第3グループテリア小動物の狩猟などに使われてきた犬ジャック・ラッセル・テリア、ヨークシャー・テリア
第4グループダックスフンド穴の中にいる獲物を追うために作られた犬ミニチュア・ダックスフンド、カニーンヘン・ダックスフンド
第5グループ原始的な犬・スピッツ古い犬種の特徴を残す犬柴犬、ポメラニアン、シベリアン・ハスキー
第6グループ嗅覚ハウンドにおいを追って獲物を探す犬ビーグル、ダルメシアン
第7グループポインター・セター獲物の場所を人に知らせる犬イングリッシュ・セター、ワイマラナー
第8グループ7グループ以外の鳥猟犬獲物を回収したり、水辺で活躍してきた犬ゴールデン・レトリーバー、ラブラドール・レトリーバー
第9グループ愛玩犬人のそばで暮らす家庭犬・伴侶犬トイ・プードル、チワワ、マルチーズ
第10グループ視覚ハウンド優れた視力と走力で獲物を追う犬イタリアン・グレーハウンド、ボルゾイ
JKCの犬種10グループを、特徴と代表的な犬種で整理した早見表です。

このあと、各グループごとの詳しい特徴や代表的な犬種を順番に紹介します。

第1グループ|牧羊犬・牧畜犬

牧場で羊を見守る牧羊犬・牧畜犬のイメージ
第1グループに分類される牧羊犬・牧畜犬のイメージ

特徴

羊や牛などの家畜をまとめて誘導する役割を担い、知能が高く指示の理解が早い。

作業意欲と協調性、反応の速さに優れる。

運動量が多く、日々の十分な運動と課題作業や訓練などの精神的刺激が欠かせない。

歴史・ルーツ

牧畜社会の成立とともに古代から発展し、群れの管理や護衛に従事してきた。

ヨーロッパ各地を中心に地形や家畜の違いに合わせて多様化した。

近代以降は警察犬・救助犬などの使役や家庭犬としても幅広く活躍している。

代表的な犬種

  • ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
  • ボーダー・コリー
  • シェットランド・シープドッグ
  • ジャーマン・シェパード・ドッグ
  • オールド・イングリッシュ・シープドッグ

第2グループ|使役犬

山岳地帯で立つ使役犬のイメージ
第2グループに分類される使役犬のイメージ

特徴

護衛・荷運び・救助など人の仕事を助ける目的で育成され、体格が大きく力強い。

勇敢で忍耐強く、飼い主への忠誠心が厚い。

番犬としての警戒心を備えるため、計画的な社会化と一貫した訓練が重要である。

歴史・ルーツ

古代から牧畜や軍事、輸送の現場で人の暮らしを支えてきた。

家畜や財産の警護、荷運び、山岳での救助など、地域と用途に応じて役割が発展した。

現在は家庭犬として親しまれつつ、警察犬や災害救助犬としても活躍している。

代表的な犬種

  • ミニチュア・シュナウザー
  • ミニチュア・ピンシャー
  • バーニーズ・マウンテン・ドッグ
  • ブルドッグ
  • ドーベルマン

第3グループ|テリア

野外で地面を探るテリアのイメージ
第3グループに分類されるテリアのイメージ

特徴

小型〜中型が中心で、勇敢で活発、好奇心旺盛である。

穴に潜む小動物の狩りに由来し、俊敏さと粘り強さを備える。

頑固な面もあるが快活で、適切な刺激と一貫したしつけで家庭犬としても飼いやすい。

歴史・ルーツ

イギリスの農村で害獣駆除に活躍しながら発展した。

地域や目的に応じて多様なタイプが生まれ、やがて狩猟犬から伴侶犬へと役割を広げた。

現在はショードッグや家庭犬として世界各地で親しまれている。

代表的な犬種

  • ヨークシャー・テリア
  • ジャック・ラッセル・テリア
  • ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア
  • ノーフォーク・テリア
  • スコティッシュ・テリア

第4グループ|ダックスフンド

野外で地面を探るダックスフンドのイメージ
第4グループに分類されるダックスフンドのイメージ

特徴

胴長短足の独特の体型を持ち、陽気で好奇心が強い。

優れた嗅覚と掘り進む能力を活かし、穴居性の小動物狩猟に特化してきた。

愛嬌があり家庭犬として人気が高く、健康維持のため適度な運動が必要である。

歴史・ルーツ

ドイツでアナグマ猟を目的に改良され、名は「ダックス(アナグマ)+フント(犬)」に由来する。

サイズや用途の違いに加え、スムース・ロング・ワイヤーの被毛3タイプが確立した。

現在は伴侶犬として広く愛され、ショーや競技でも活躍している。

代表的な犬種

  • ダックスフンド

第5グループ|原始的な犬・スピッツ

雪山に立つ柴犬とシベリアン・ハスキーのイメージ
第5グループに分類される原始的な犬・スピッツのイメージ

特徴

立ち耳と巻き尾を特徴とし、寒冷地や山岳環境に適応した犬が中心である。

警戒心と独立心が強い一方で家族には忠実で、番犬としても優れる。

外見がオオカミに近い犬種も多く、自然な姿を色濃く残している。

歴史・ルーツ

古代から人と暮らし、狩猟・ソリ引き・番犬など多様な役割を担ってきた。

北方の寒冷地や山岳地帯など厳しい環境下で発展し、地域特性に根ざしたタイプが生まれた。

現在は伴侶犬として世界各地で親しまれ、伝統的な姿を守りながら家庭にも溶け込んでいる。

代表的な犬種

  • ポメラニアン
  • 柴犬
  • シベリアン・ハスキー
  • 日本スピッツ
  • サモエド

第6グループ|嗅覚ハウンド

森の道でにおいを追う嗅覚ハウンドのイメージ
第6グループに分類される嗅覚ハウンドのイメージ

特徴

卓越した嗅覚で獲物のにおいを追跡する能力に長ける。

長い耳や力強い体つきと優れた持久力を備え、穏やかで人懐っこい性格の犬が多い。

適切な運動とにおい遊びなどの刺激が満足度を高める。

歴史・ルーツ

古代から狩猟で重用され、ウサギやシカなどの追跡に用いられてきた。

ヨーロッパを中心に獲物や地形に応じて多様な犬種が分化した。

現在はショーや家庭犬としても愛され、伝統的な能力が受け継がれている。

代表的な犬種

  • ビーグル
  • ダルメシアン
  • バセット・ハウンド
  • プチ・バセット・グリフォン・バンデーン
  • アメリカン・フォックスハウンド

第7グループ|ポインター・セター

草地で獲物の位置を示すポインター・セターのイメージ
第7グループに分類されるポインター・セターのイメージ

特徴

獲物の位置を静止姿勢(ポイント)で示す能力に優れる。

鋭い嗅覚と集中力、持久力を持ち、長時間の野外活動に適する。

穏やかで協調性があり、家庭では落ち着いて過ごしやすいが十分な運動が必要である。

歴史・ルーツ

ヨーロッパで鳥猟犬として発展し、狩人に獲物の位置を知らせる役割を担ってきた。

火器の普及に伴って改良が進み、各地域で多様なタイプが確立した。

現在は狩猟に加え、競技・ショー・家庭犬としても広く親しまれている。

代表的な犬種

  • ワイマラナー
  • アイリッシュ・セター
  • ブリタニー・スパニエル
  • イングリッシュ・ポインター
  • イングリッシュ・セター

第8グループ|7グループ以外の鳥猟犬

水辺で獲物を回収する鳥猟犬のイメージ
第8グループに分類される7グループ以外の鳥猟犬のイメージ

特徴

水辺や藪から獲物を回収・追い出す役割を担い、嗅覚と回収能力に優れる。

泳ぎやブッシュワークなど多様な作業に適応し、社交的で温厚な性格が多い。

家庭でも落ち着いて過ごしやすく、作業欲求を満たす運動が望ましい。

歴史・ルーツ

ヨーロッパを中心に鳥猟のパートナーとして発展し、猟法に合わせて系統が分化した。

レトリーブ(回収)やフラッシング(追い出し)、水中作業など用途別に改良が進んだ。

現在は作業資質を残しつつ、ショーや家庭犬としても広く定着している。

代表的な犬種

  • ゴールデン・レトリーバー
  • ラブラドール・レトリーバー
  • アメリカン・コッカー・スパニエル
  • イングリッシュ・スプリンガー・スパニエル
  • フラットコーテッド・レトリーバー

第9グループ|愛玩犬

室内で寄り添う愛玩犬のイメージ
第9グループに分類される愛玩犬のイメージ

特徴

家庭犬・伴侶犬として改良された小型犬が中心で、穏やかで明るい性格が多い。

抱っこや膝乗りなどのスキンシップを好み、家族のそばでくつろいで過ごす。

室内で暮らしやすい一方で、犬種ごとに被毛ケアやトリミング頻度が異なる。

歴史・ルーツ

宮廷や貴族の膝犬として可愛がられ、寺院で神聖視されるなど人に寄り添う目的で発展した。

東洋ではチベットや中国の宮廷・寺院、西洋ではフランスやイタリアの上流階級で愛された犬が多い。

古代からの長い歴史があり、絵画や文献にも数多く登場する。

代表的な犬種

  • プードル
  • チワワ
  • マルチーズ
  • フレンチ・ブルドッグ
  • シー・ズー

第10グループ|視覚ハウンド

草原を走る視覚ハウンドのイメージ
第10グループに分類される視覚ハウンドのイメージ

特徴

鋭い視力と俊足で獲物を追うことに特化し、体は細く流線型である。

長い脚としなやかな筋肉を備え、走行時に俊敏さを発揮する。

普段は穏やかで静かだが、十分なダッシュ運動が健康維持に役立つ。

歴史・ルーツ

古代エジプトや中東の乾燥地帯で、ウサギやガゼルなどを視覚で追う猟犬として発展した。

王侯貴族に愛されるステータスシンボルでもあり、各地で大切に飼育された。

その優雅な姿は壁画や絵画にも多く残り、古代から人と深く関わってきた歴史を持つ。

代表的な犬種

  • イタリアン・グレーハウンド
  • ウィペット
  • ボルゾイ
  • アフガン・ハウンド
  • サルーキ

まとめ

犬種は大きく10のグループに分類され、それぞれに異なる歴史や役割、性格の特徴があります。

牧羊犬の知能や作業意欲、愛玩犬の人懐っこさ、視覚ハウンドの俊足と優雅さなど、グループごとに魅力は多彩です。

こうした知識は、犬を迎える際に「自分のライフスタイルに合うタイプはどれか」を考える助けになります。

気になる犬種があれば、ブリーダー見学やJKC公認のドッグショー、犬種イベントなどで実際に触れ合ってみると、より良い出会いにつながります。